M&A NEWS

2024/02/28

イオン<8267>、ツルハホールディングス<3391>、ウエルシアホールディングス<3141>と資本業務提携、両社を傘下に持つ日本最大のドラッグストア連合体が誕生へ



イオンはドラッグストア大手のウエルシアホールディングスとツルハホールディングスとの間で資本業務提携を締結すると発表した。2027年12月31日までにツルハHDがイオン子会社のウエルシアHDを傘下に迎えた後、ツルハHDはイオンの子会社となり、イオングループのヘルス&ウエルネス事業の中核を担う。資本業務提携を通じて、日本最大のドラッグストア連合体が誕生する。

ツルハHDとウエルシアHDの経営統合に先立ち、イオンは2024年3月5日までに保有するツルハHDの株式の一部を野村証券にいったん売却。その後、2024年3月13日までに、香港投資会社のオアシス・マネジメントからツルハHDの株式を取得、野村証券から同数の株式を再取得して、所有割合を約27.2%として持ち分法適用関連会社化する。

その後、2027年12月31日までに株式交換により、ウエルシアHDがツルハグループ傘下に入り、イオンがツルハHDの過半数以上51%未満の範囲でツルハHDの株式を追加取得して、同社を子会社化する。

3社連携により、店舗開発や調剤併設、商品や電力の仕入れ、物流効率化など多様な面で相互協力を進める。また、決済・ポイントシステム、デジタルマーケティングや保険などの提携を進め、プライベートブランド商品の共同開発や相互供給なども図る考え。

直近業績はツルハHDは売上高9700億円、営業利益455億円、ウエルシアHDは売上高1兆1400億円、営業利益456億円。ツルハHDはツルハドラッグ、くすりの福太郎などグループ全体で国内2640店舗(2024年1月15日現在)、ウエルシアHDはウエルシア薬局など国内2800店(2023年11月末)を運営、両社合わせて5440店舗となる。店舗数業界1位で3440店舗(2023年12月末)を傘下に持つマツキヨココカラ&カンパニーを抜く。

追記事項

2025/04/11
イオンは、ツルハHDとウエルシアHDの株式交換を2025年12月1日付けで実施すると発表。当初の予定より2年前倒しとなる。株式交換比率はツルハHD1:ウエルシアHD1.15で、ウエルシア HDの株式1株に対してツルハHD1.15株を割り当てる。ウエルシアHDは11月27日付で上場廃止となる。

その後、イオンは2025年12月上旬にツルハHDに対してTOB(株式公開買い付け)を実施し、所有割合を50.9%まで引き上げる。買付価格は1株につき1万1400円。TOB公表前日(4月10日)の終値1万400円に9.62%のプレミアムを加えた。買付予定数は所有割合(本株式交換後)11.81%にあたる1135万7170株で、上限も同じ。公開買付代理人は野村証券。ツルハHDはTOBに賛同する意見を表明した。TOB成立後もツルハHDの上場は維持される。

2025/09/01
イオンは、ツルハHDが2025年9月1日付で1株を5株に分割する株式分割を実施したことに伴い、同社に対する買付価格を1株につき2280円に変更。買付予定数は5701万2650株。

2025/12/02
イオンは買付価格を1株につき2900円に引き上げると発表。TOB公表前日(12月1日)の終値2744円に5.69%のプレミアムを加えた。買付予定数は所有割合9.52%にあたる4324万590株で、TOB成立後のイオンの所有割合は間接保有分を含めて50.9%となる。買付期間は2025年12月3日~2026年1月6日の20営業日。決済の開始日は1月14日。買付代金は約1254億円。

関連情報

M&A案件情報「SMART」SMART

譲渡希望の案件情報をインターネット上に掲載し、相手企業を探索するサービスです。ストライクの持つ独自のネットワークで多くの案件を取り揃えています。