M&A NEWS

2025/10/31

ヤスハラケミカル<4957>、MBOで株式を非公開化

ヤスハラケミカルは植物由来の天然有機化合物「テルペン油」を活用した化学製品を主力とする。石油系大手企業との競争激化やテルペン油をめぐる調達環境が厳しさを増す中、MBO(経営陣による買収)を通じた株式の非公開化によって中長期の視点で事業改革を進められる体制を整える狙い。同社社長の安原禎二氏が代表を務めるYAHO(広島県府中市)が買付主体となり、1株1380円でTOB(株式公開買い付け)を実施する。

買付価格の1380円はTOB公表前日の終値1091円に26.49%のプレミアムを加えた額。買付予定数は590万850株。下限は所有割合31.68%にあたる287万5600株。ただ、創業家出身の安原社長や関係企業が所有する株式のうち34.98%についてはTOBに応募せず、TOB成立後にYAHOに売却する。買付総額は81億4300万円。

買付期間は11月4日~12月16日の30営業日。決済の開始日は12月23日。公開買付代理人は三菱UFJモルガン・スタンレー証券(復代理人は三菱UFJeスマート証券)。

ヤスハラケミカルはTOBに賛同し、株主に応募を推奨することを決めた。TOBが成立すれば、同社のスタンダード市場への上場は廃止となる。

ヤスハラケミカルは1959年に安原油脂工業として設立。植物の精油に含まれる天然の有機化合物「テルペン油」を主な原材料とした化学製品や機能性コンパウンド事業(食品用接着剤、ラミネートフィルムなど)を製造する。1989年に現在のヤスハラケミカルに社名変更。1995年広島証券取引所に上場。その後、大証2部を経て東証2部に上場した(2022年4月に東証スタンダード上場に移行)。

関連情報

M&A案件情報「SMART」SMART

譲渡希望の案件情報をインターネット上に掲載し、相手企業を探索するサービスです。ストライクの持つ独自のネットワークで多くの案件を取り揃えています。