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豊田通商は29日、58.63％の株式を保有する子会社のエレマテックに対してTOB（株式公開買い付け）を実施すると発表した。エレクトロニクス業界の急速な変化に対応するため、豊田通商グループとエレマテックの経営資源を相互活用し、シナジー効果を創出するのが狙い。買付代金は最大で406億5600万円。エレマテックは同日、TOBに賛同意見を表明し、株主に応募を推奨している。TOB成立後、同社の東証プライム市場上場は廃止される見通し。

買付価額は1株につき2400円。TOB公表前日の終値1697円に41.43%のプレミアムを加えた。買付予定数は1694万333株。上限は設定せず、下限は329万1600株。応募株式数が下限に達しない場合、全ての買い付けを実施しない。買付期間は2024年10月30日から12月11日までの30営業日。決済の開始日は2024年12月18日。公開買付代理人は野村證券。

エレマテックを完全子会社化することで、グループの経営資源を迅速かつ柔軟に活用できる体制を整える。国内顧客基盤の強化による事業規模の拡大やグローバルへの事業展開の加速を通じて、新たな市場への事業領域の拡大、人材交流の拡大による総合力強化と高付加価値の提供などを目指す。